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Do! Magazine

SOLSO 齊藤太一さんインタビュー 「植物も、人も主役の空間づくり」後編

「育てる」ことに特化した土

Do!の商品開発を手がけるようになった経緯を教えてください。

斎藤

僕らSOLSOは植物の「見せ方」「楽しみ方」をずっと提案してきましたが、Do!の母体である株式会社花ごころは、土と肥料のメーカー。植物を育てるために欠かせないもので、「育てる」ことを専門にずっとやってきた存在です。残念ながらこの業界は保守的で、製品開発も横ならびに似たようなものを作っているメーカーが多い。でも僕は、それぞれの分野に周りを牽引するトップランナーの存在が必要だと思っているし、Do!であれば「育てる」を軸とした商品展開でトップになれる素質があると思いました。スタバが街に増えたから、コーヒーを飲む人が増えたように、植物のある生活を定着させるには、良い土や肥料が日常的に手に入るようにすることが大切。その役割をDo!が担えればいいなと。

実際にはどんな風に商品開発を進めていったんでしょうか?

斎藤

花ごころの社長と、今後の経営ヴィジョンを作るところから始めました。まずそれぞれのジャンルで突出した存在になれば、それに吸い寄せられるように業界全体が持ち上がる上昇気流が起きる。それを一緒に作りましょうと、生意気なことを言って(笑) 時間はかかりましたが、今はそのビジョンを社内でも共有しながら、商品開発に着手できています。

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齊藤さんとDo!のコラボで開発された肥料evoシリーズは、全12点展開中

齊藤さんとDo!のコラボで開発された肥料evoシリーズは、全12点展開中


森が生き返れば、海も元気になる!?

「evo」については、どこにこだわって商品開発をしましたか?

齊藤

まずパッケージのデザインから始めました。ベランダに使いかけの土袋を置いておいて、パッケージがカッコ悪か ったらイヤでしょ? 中身に関しても、豊かな森の源となる「フルボ酸」を入れることで、おしゃれなだけでなく土としてもしっかりとした品質に仕立てることができました。

その「フルボ酸」というのは、どういったものなんでしょうか?

齊藤

森の落ち葉が堆積して腐葉土ができた時に、一番ふかふかで、栄養素の多いところにいる菌がフルボ酸です。良いバクテリアを育て、悪いバクテリアの成長を抑える働きをするので、土はもちろん、海にもいいんですよ。森を復活させると漁業の収穫量が増えるというのは、昔から定説としてあったんですが、これまでは理由がわかっていなかった。実はそれが、フルボ酸の働きだったんですね。森の腐葉土から溶け出した菌が、雨で流れて海に注ぎ、海も綺麗にしてくれる。そんな素晴らしい菌なんです。

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齊藤さんとDo!のコラボで開発された肥料evoシリーズは、全12点展開中

Do! earth&greenの展示会時のブースもSOLSO FARMコラボで展開中


無理なく、自分らしく、植物を愛でよう

齊藤さんがおすすめする、植物との関わり方を教えてください。

齊藤

毎朝コーヒーを飲むのと同じように、植物に水をやり、葉っぱが伸びたり花が咲いたりする成長の喜びを感じてほしいですね。無理して大きい庭を作ったり、大げさなことはしなくていいんです。あくまで自然体、自分なりのスタイルで、日々の生活の中に植物との関わりを増やしていくこと。それが生きているものの豊かさを感じる方法だと思いますよ。

最後に、齊藤さんご自身が自宅で植物をどう楽しんでいるかも教えてください。

齊藤

今ちょうど、自宅を着工中なんですよ。自分で設計もしたので、完成が楽しみです。テーマは、生活空間と別荘との融合。3階建てで、平日の忙しい日は2階と3階で全て済ませられるようにし、週末だけ1階のリビングでくつろげるようにしました。1階は全てガラス張りで、植物もたっぷり楽しめる別荘空間です。僕にとっては、自宅も一つの実験場。仕事もプライベートも、まだまだ試してみたいことがたくさんありますね。
(了)


2010年3月にオープンしたライフスタイルからファッション、ボタニカル、フードまでを提案する複合型ショップ。東京・白金という土地でも自然を体感できるような空間にするため、一年中変化のある植物をいれている

現在建築中の自宅の模型。限られた敷地でいかにリラックスできる空間を作れるか、実験中

 

 

SOLSO
SOLO FARM
216-0001 神奈川県川崎市宮前区野川 3414