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Do! Magazine

植物の基本4:植物の調子が悪い、こんなときは?

毎日観察して異変に気付いてあげましょう。

予防法

一番の予防法は、明るく風通しの良い場所で適度な水やりをして健康に育てること。
虫や病気は、植物が弱りはじめた頃に発生しやすいのです。

生きものを育てている以上、気をつけていても発生することはあります。
毎日様子を見ていて異変を感じたら、その部分を早めに取り除いたり
周りの植物から離しておくことも大切です。


事例と対処法


Q. 土が乾いているのに、水をあげても吸わない

土が乾燥しすぎると、いくら水を与えても水をはじき、水が全く土に浸透しなくなることがあります。
鉢を持ち上げると妙に軽く、水がそのまま底穴から流れ出てしまうようなのがそんな状態。

その場合にはバケツなど深めの容器に水を張り、土が入った鉢をそのまま土の表面まで沈めます。
水に沈めると土の中の空気がブクブクと泡立つため、そのまま土に水が浸透するまで10分ほど放置。
土がしっかり水を含んだら、それ以降は通常の水やりに戻します。


Q. 多肉植物、サボテンをいつも枯らしてしまうのですが・・・

多肉植物やサボテンを枯らしてしまう原因のほとんどは、
全く水をあげなかったか、水をあげすぎて腐らせてしまったか、のどちらかです。

「サボテンの基本の育て方」を見て水のやり方のコツを掴んでください。


Q. 葉が全部落ちてしまった

お店から買って帰った直後や置き場所を変えた後などは、
環境の変化にすぐに適応できずに、一時的に葉っぱを一部もしくは全部落とすことがあります。
心配になりますが、これは新しい環境に慣れようとする植物の防衛本能。

特にゴムの木系、ユーフォルビア、コーデックス系などに多く見られ、
葉がゆっくりと黄色くなったりしなだれたりする状態とは異なり、
パラパラとたくさんの葉が数日間で落ちてしまいます。

明るい場所で、植物に合った水やりを続けていれば、
そのうちにその環境に適応した新しい新芽を出し、徐々に元気な姿を復活させるので心配ありません。

特に環境を変えていないのに葉が落ちてしまう場合は、
生長して鉢が窮屈になった「根詰まり」の可能性もあります。


Q. 植物周りに小バエや小さな虫が飛んでいる

土の中で生きている微生物がいる以上、
それらのコバエなどを完全に避けることは不可能です。

どうしても気になる場合には、殺虫剤や虫の嫌がる香りのアロマなどを使用することで、
ある程度虫を減らすことは可能でしょう。


Q. 葉がカリカリ、チリチリに。どうしたら復活する?

変色したり、カリカリになって枯れた葉っぱは、残念ですがもう回復しません。

そのままにしておくと、植物にも余分なストレスがかかるため、
枯れた葉っぱや枝は見つけたら摘み取りましょう。
株自体が枯れていなければ、置き場所に注意して、たっぷりの水をやることで
次第に新芽を出し復活する可能性も。


Q. ヘデラ、シュガーバイン、ワイヤープランツ、ツルばかりが伸びて葉がなくなってしまった

ヘデラなどのツル性の植物は、一度葉を落とすとその場所から葉が出ることはありません。
日光や水不足などで葉が傷んで落ちてしまい、茎やツルだけになった場合は、
一旦表土から数センチのあたりでカットし、次の脇芽が伸びてツルが出るのを待つしかないでしょう。

また、カットした茎やツルはしばらく生花のように水につけておくと、根を伸ばします。
ある程度根が伸びたら、土に挿すことでまた根や葉を伸ばして生長してくれます。


Q. カイガラムシとは?

「葉っぱにベタベタする液体がついている」
「特に枯れてないように見えるのに葉っぱがポロポロ落ちてくる」
「白い綿のようなものがついている」

特に樹木系の観葉植物によく見られるこんな症状が
カイガラムシのしわざかもしれません。

カイガラムシは植物さえあれば本当にどこにでも発生しますが、
葉の裏や茎などでじっとしているので、知らなければ見落としがちな害虫です。

葉や茎にくっついて養分を吸うため、放っておくと植物が弱っていきます。
ベタベタや白い綿は養分を吸ったカイガラムシの排泄物です。

カイガラムシの駆除方法

幼虫の間は薬剤が効くので、手に入りやすいベニカXなどを散布するか、
濡らした布やティッシュで拭き取ります。

成虫になると虫体被覆物という殻に覆われて動かなくなります。
こうなると薬剤は効きませんが、植物から剥がしさえすれば死んでしまうので
歯ブラシなどでこすり落とすか、ティッシュなどで拭き取ります。

殻に覆われた成虫(メス)の中で幼虫が孵化して増えるので、
とにかくくまなく探してこそげ落としてしまうのがポイントです!
ちなみによく発生するのは、葉の裏や茎の分かれ目など。新芽が狙われやすいです。

また、ベタベタや白い綿も放っておくと別の病気の原因になることがあるので
きれいに拭きとっておきましょう。


Q. ハダニとは?

ハダニはとても小さな虫で、最初は観葉植物の葉の裏などに発生します。
葉の裏はなかなか見ないため、被害が進んでから気付くことが多いです。

症状は、

・葉が枯れたように黄色がかったり色が薄くなったりして、よく見ると分かる細かい斑点ができる
・葉がポロポロ落ちる
・葉を触るとざらざらした粉のようなものが付く
・葉の裏や茎の死角になる部分に白い小さなカタマリが見られる
・ごく細いクモの巣のようなものができる
ハダニが大量発生してしまうとなかなか駆除が難しいので、
とにかく予防すること&早く見つけることが大切です!

予防

ハダニは、気温が高く乾燥していると発生します。
予防するには葉っぱの周りの湿度を保つために
霧吹きで葉っぱに水をかける「葉水」が有効です。
週に1~2回でいいので、夕方涼しくなってから葉水をしてください。

早期発見

ハダニ対策に限ったことではないですが、
毎日植物の様子を見てあげるのが大切です。
時々は葉っぱの裏をめくってみたり、土に触れて水が必要か確認したり・・・

もしハダニにやられている葉っぱがあったら、
水で勢い良く洗い流すか、濡れた布などで拭き取ります。
また、症状があまりに進んでいる葉は取り除きます。
時間がかかりますが、水には弱いのでこれが一番効果的です。


Q. 鉢の底から根が出てきた

鉢の中が根が生長し、窮屈になっている、根詰まりの状態です。
そのまま放置しておくと、水やりをしても吸収することができなくなり、次第に弱って枯れてしまいます。

一回り大きな鉢を用意して、絡み合った根っこを傷つけないようにほぐし、
新しい土で植え替えてあげましょう。
但し、植え替えは植物が活発に生長する生育期に行い、休眠期は避けます。


Q. 水切れとは?

長期間水やりをしていなかったために
植物が枯れはじめるほど土が乾燥している状態を「水切れ」と言います。
水切れすると、多くの植物はしんなりと元気がなくなるか、
葉っぱの薄いものは乾燥してチリチリ/パリパリになります。

関連記事:「葉がカリカリ、チリチリに。どうしたら復活する?」

対処法

水切れによって一度枯れた部分は元には戻りません。
そのままにしておくと、植物にも余分なストレスがかかるため、
枯れた葉っぱや枝は見つけたら摘み取りましょう。

株自体が枯れていなければ、
水をしっかり吸収させることで、新しく葉が生えてきて復活することもあります。
まずは土全体が湿って重みを持つまで水を与えて、
直射日光のあたらない、明るい場所で様子を見ます。
土が乾燥しすぎていると水を吸収しない場合もありますが、たっぷりと水をやりましょう。


Q. 緋牡丹(カラーヘッドサボテン)が腐ってきた

緋牡丹(カラーヘッドサボテン、接木サボテン)の中でも
特に台木(下の緑色のサボテン)に「三角柱」という品種を使っているものは育てているうちに台木が腐ってくることがありますが、これは三角柱の寿命によるものです。

もともと、上に乗っている「緋牡丹」というサボテンは葉緑体を持たないため台木となる別のサボテンに接木することで、そこから養分をもらって生長しています。

Do!で使っている三角柱という台木は、切り花と同じようにいつかは腐るため買ってきた苗を一定期間楽しむのに向いています。
台木が腐って枯れると、上の緋牡丹も養分がもらえなくなるため枯れてしまいます。

台木が枯れた後も楽しむには?

緋牡丹を台木から切り離し、他の台木に接木することで再び生長を楽しむ方法があります。
また、緋牡丹に子株がぽこぽこついている場合は、それを外して接木することもできます。
ただし、接木にはやや技術が必要となるので、十分調べてからチャレンジしてみてください。
また、台木にするサボテンの中には三角柱のように寿命が来ない品種もあります。


Q. カラーヘッドサボテンについている小さな株が取れてしまった

カラーヘッドサボテンの周りにぽこぽこと子株が出ていることがあります。
触ったはずみ等で取れてしまうことがありますが、本体の生長には影響ありません。

ただし、緋牡丹(カラフルな部分)は葉緑体をもたないのでそれ単体としては生長できず枯れてしまいます。

それでもしばらくは取れたままの姿を保つので少しの間転がして置いても良いですし、気力のある方は「サボテン 接木」で調べて他のサボテンへの接木を試してみても面白いです。